2015年3月5日木曜日

旬探訪 越後のごっつぉ 〈城之古菜(たてのこしな)〉

新潟県中越地方の雪深い十日町市には、風土に根付いた
伝統野菜「城之古菜」があります。
城之古は十日町市の信濃川沿いの地域で「たてのこし」と読みます。

 「城之古菜」は1911年前後に城之古地区で魚沼地方の
大崎菜の種を分けてもらい栽培を始めたことが起源といわれています。
この地域は日本屈指の豪雪地域で冬場に青ものの野菜がなかった時代に、
農家の収入源を模索して取り組み。
春一番に収穫される「城之古菜」は非常に珍重されたと伝えられています。

 現在でも十日町市では、ほうれん草や小松菜と並んで地域を代表する
葉物野菜として食卓に上がっています。
近年では、ハウス栽培により安定生産が可能となり、
12月下旬から4月下旬まで栽培されています。
県内のスーパーや生協、コンビニをはじめ、地産池消に取り組む
学校給食にも出荷しています。

 「城之古菜」は、100年以上前から栽培されている伝統野菜ですが、
甘みとほのかな苦みの絶妙なバランスで地元から愛され続けています。
現在は、城之古菜生産組合でハウス栽培されています。
特に3月から出荷される「城之古菜」は、つぼみがつくことで
香りが高く一層甘さが増します。
鮮やかな緑色で食卓を彩る貴重なビタミン源で、
おひたし、一夜漬け、サラダなどで美味しく食べられます。
また、地産池消、食育の一環として学校給食に「城之古菜」を使ったメニューが
取り入れられており、地域で大切に守り継がれています。

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