2018年3月1日木曜日

旬探訪 越後のごっつぉ 〈 魚沼の冬漬け〉


 雪深い魚沼の地で代々伝わり、冬のおかずとして地元の人には欠かせない漬け物『きっこうし(きっこし)漬け』。
鰊に大根、人参等を麹に漬け込んだ、冬場に動物性タンパク質と食物繊維を摂取するための保存食ですが、特長的なのは各食材の大きさです。
その昔、大根をナタで「きっこす(乱切りにする)」ことからおおぶりな形になり、その食材を漬け込むので『きっこうし漬け』になったそうです(※諸説あります)。
さすがに現在では家庭にもナタもなく、作りにくいし食べにくいということで少しは小さくはなってきていますが、それでも他の地域のこのような漬け物からすると、食材の一つ一つが大きく、主張しています。
それゆえ、用いる食材の素の美味しさが必要で、仕込み時間もそこそこかかるそうですが、長く厳しい冬場にじっくりと馴染ませて食べる漬け物として、この地に根付いたのは想像にかたくありません。
そこで代表的なレシピをご紹介。
まず食材の準備として、大根を乱切りし、塩をまぶして一日ほど漬けます。
鰊も少し大きめに切り、酢や酒等と一緒に一晩漬けておきます。
人参も大根も鰊に合せて適当なサイズに刻んでおきましょう。
さて本番。
このきっこうし漬けの肝ともいえる「ねせ糀」(ご家庭ではご飯と糀を2 対1、お湯1 カップを炊飯ジャーで2時間程保温、撹拌することで出来ますが、魚沼地方ではスーパーでも販売されているそうです)に食材を漬け込み、2〜3日程で完成。
食材を大きく切ってある分、その食感も楽しむことが出来ます。
出典元『にいがた朝ごはん』HPより