2015年11月2日月曜日

旬探訪 越後のごっつぉ 〈 村松の栗 〉

びっくりするほど大粒で色、つやが
あり高品質な「村松の栗」


 新潟は栗の産地としては大きくありませんが、新潟の栗といえば
「村松の栗」といわれるほど有名で高い評価を受けています。
五泉市の村松地域は、村松白山と新津丘陵に囲まれた自然豊かな地域です。
栗栽培の歴史も古く、名産地となっていて品質、量ともに県内随一。
今ではおよそ70戸が集まった村松栗組合が栽培を行っています。

 村松地域の栗栽培は大正末期から始まりました。
岡田大吉氏が丹波栗の本場である兵庫県から苗木約100本を購入して
植えつけたのが始まりと言われています。
村松栗組合では、量よりも徹底して品質と美味しさにこだわっており、
県内でいち早く低樹高栽培を取り入れました。
整枝せん定を行い、光と風通しを良くした樹づくりをしています。
大玉(2L以上)で「売れる栗・買って貰える栗・食べて貰える栗」を方針に、
びっくりするほど大粒で色、つやがあり高品質な栗づくりをしています。

 早生品種の収穫は9月から。
特に味が美味しいとされる中生・晩生品種は10月ごろから収穫されます。
主力となっているのは晩生品種の「石鎚(いしづち)」です。
収穫した栗は低温庫で貯蔵し、さらに甘みが増した栗を出荷しています。
0℃前後で1ヶ月ほど保存すると、でんぷん質が糖分に変化し
甘みが倍増するわけです。
この貯蔵栗の出荷は11月以降です。

 近年では新しい品種「ぽろたん」の栽培にも取組んでおり年に1回、
栗の出来栄えを競う審査会が開かれ技術レベルの向上に努めています。